その案いただきっ!(村山鑑恵)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

カテゴリ: 1回〜

日本科学未来館で観たこと、触れたこと、
2000年ごろ開館して以来、
ずっとお世話になっています。
行ったことがないという声に出会うと
不思議になるくらい我が家には定着していました。

地球の深海から宇宙の彼方までの旅を楽しめます。
三流広告のようですが、本当です。
(国営だとおもうのですが、……)
展示物が豊富です。

海底探査船「しんかい6500」の原寸大模型があります。
人体の内臓模型があります。
脳の中身や内臓を実際に組み立ててみることができます。
ノーベル賞をとった宇宙素粒子観測施設
スーパーカミオカンデのモデルもあるんですよ。

宇宙ステーションのモデルがあります。
無重力空間でのさまざまな工夫を
実際のモデルで味わうことができます。
超伝導の磁気浮力で走る
リニアモーターカーのモデルが館内を走っています。
通信の基本デザインを模型で解説してあります。
おなじみヒューマノイドロボットのASIMO(アシモ)君がいます。
常設展は常に新しくなっています。

友の会の家族会員になれば、
年間2000円で、家族全員が入館自由です。
ボランティアの方が一生懸命わかりやすく
解説してくださるのも好感がもてます。
年齢別に実験公開講座があります。
お正月や夏休みの特別講演に抽選で参加できます。
館長の元宇宙飛行士・毛利さんの公演も聴きましたよ。

子供だけで探検するにはちょっと高度な内容。
どこから見ていけば分からない程、内容が豊富。
年に1〜2回程度、5〜6年訪れただけでは
まだまだ、食い足りない感じです。

もちろんお楽しみもありますよ。
ミュージアムショップがとっても充実しています。
おにぎり、弁当をいただく場所が
ちゃ〜んと館内にあります。
テーブルや椅子がおもしろいレストランがあります。
そこに座っているだけで気持ちがいい
天井の高〜いホールがあります。

東京にいるのに日本科学未来館をご存知ない方は、
もったいないです。
科学ぎらいでも、楽しい部分がきっと見つかります。
常設展で充分です。
我が家は80歳の母、7歳、10歳の子供と楽しんでいました。
ぜひ、体験してください。

私といっしょに、B級「東京sanpo」で、参りますか?

「操体法」という整体の治療法をご存知ですか?
自分の体の快さを感じながら
自分のペースでやる体操です。
快い方・動きやすいほうだけに動かして、
体の治療をしていきます。
「操体法」の基本運動は
ゆっくりと気持ちの良い範囲で動かします。

「操体法」という治療法で、
ぎっくり腰を治したことがありました。
腰が痛く、少しでも曲げられない、右に向けない、
そんなときに言われた治療法は、
「無理して痛い方を向かないこと。
楽な方にぐ〜っと体を向けてやれば
気持ちが楽になります。」
痛くない方に体を動かす、という治療法でした。

ところで、
ラジオ体操の考案者は
「操体法」の創始者と同じ、橋本敬三氏だそうです。

ラジオ体操は左右平等に動かします
勢いをつけて体を動かす
「操体法」とは全くちがう体操のようですよね。
そんな奥の深い体操とはつゆ知らず、
どこでどう曲解したのか、
今まで、大きく体を振り回すことだけに
終始していたことを
とっても残念に思いました。

ラジオ体操をする時に
「操体法」の基本運動を取り入れながらやると
本当に健康に良い運動になると分かって
見直しました。

動きやすいほうにだけ動かし、
自分のペースで、勢いをつけず、
重心を意識して
「ラジオ体操」をやってみようと思いました。

そう考えると、
国民のほとんどが覚えている体操があるということは
すごいことだ、と
考え直すきっかけにもなりました。

先日、夏休みのラジオ体操について書いたコラムに
メールをいただき
ラジオ体操と操体法の関係を知り驚いたので、
改めて書かせていただきました。

息子が小学5年生の夏。
無人島一週間キャンプの情報をキャッチ。
資料を取り寄せ、スケジュール検討。
これは作文も書けるね、と親が喜び
申し込みました。

息子は「え〜〜〜〜っ!」
と言ったきり、だまってしまいました。
「いやだ」といっても却下されるに決まってる
とあきらめたのでしょうか。
少しはおもしろそうだと思ってくれたでしょうか。

大黒髪島という、広島県にある正真正銘の無人島でした。
シュラフやその他ものすごい荷物で
単独参加、不安そうに出発していきました。

島に渡ったらさっそくトイレの穴堀りです。
そして青ビニールシートと竹竿でテント張り。
竹やぶから切り出した竹で、お椀と箸を作り、
ご飯の準備ができたグループは食事開始。
ビニールシートのテントは、もともと平面なので
雨に弱く、寝る場所を取り損なうと
夜中に流れ込んだ雨でびしょぬれ、と息子。

夕立が降るという予報は、
「もうすぐシャワーが来るよ」と伝えられ、
タコが釣れたといってはタコのぬめり取り。
ボーイスカウトやガールスカウトで鍛えた
逞しい子供たちとの日々はサバイバルだったそうです。
島から帰る日を指折り数えて待った
というのは嘘じゃないな、と感じました。

一週間後、東京駅で対面した彼は
本当に疲れ果てていました。
一回り大きくなった、という表現は
あてはまりませんでしたね。

でも、翌日、飯盒でご飯を炊いてくれながら、
自作の竹の器や火起こしの自慢話しを聞くうちに
子供の体験としては、まずまずだったかな、と
胸をなでおろしました。

東京府中の近くにアメリカンスクールがあります。
夏、小学生向けに
2週間のサマースクールが開催されます。
3月頃の募集で
即キャンセル待ちになるほど大変な人気です。

お手軽に留学気分を味わえるとあって
英語上達の期待をこめて
子供たちを通わせます。
うちの子供たちも夫々一回ずつ参加しました。

サマースクールでは
外人の先生と英語で歌ったり、ゲームをします。
ランチをビュッフェで食べます。
食後にチームに分かれてスポーツをします。
芝生の広がる校庭で水かけっこをします。
おやつにアイスクリームがでます。
おそろいのTシャツを着ます。
水深の深いプールで泳ぎ、遊びます。
ダンスやお菓子作りをします。
ミニゴルフをします。
バスで送迎してくれます。
係のお兄さんやお姉さんが
英語の手助けをしてくれます。

“oh! Yes.” “Oh!”  “Oh!”
と、やたら英語の感嘆詞を連発し
子供たちの2週間は過ぎていきました。
サマースクールで英語がしゃべれるようになる程
子供たちは単純ではありません。

「アメリカ版学童保育」ってとこでしょうか。
息子は一回限りでもう十分、
娘は翌年も参加したいと言いました。
高い体験料でした。

一度は子供を乗せたい寝台列車ですが、
廃止が相次いでいます。
ぼやぼやしているとなくなるぞ、と
母の一周忌の帰省を「寝台列車の旅」にしました。

夕方6時3分、東京駅発、翌朝10時10分博多着。
娘と二人「はやぶさ」に乗り込みました。
寝台にゴロンとなり、ビール片手に
ラッシュアワーのホームを眺めます。
まだ西陽が強い時刻で、
旅気分はいっそう高まります。
夏休みで、列車の前で記念写真を撮る姿が目につきます。

寝台列車は今や最高級の贅沢品です。
飛行機で2時間弱
新幹線「のぞみ」で5時間のところを
東京から博多まで1175kmを16時間もかけて走ります。

ついでに、
飛行機は格安で16000円(8000円/h)
新幹線は22520円(4500円/h)
寝台車(B)は23040円(1450円/h)
だそうです。
1時間あたりのお値段が
いちばん安くお得だ、と紹介されています。
そうかなぁ……?

大学時代はじめての上京は、B寝台列車でした。
3段の蚕棚ベッドは朝に折り畳まれるので、
緊張して寝たものです。
でも、現在は到着まで寝ていても大丈夫。
女性の一人旅には不安がありますが、
B寝台には個室もあり、同料金だそうです。

私たちの向かいの席は、行商帰りのおじさんと
孫の試合の応援帰りの88歳のおじいさん。
有田焼の行商のおじさんは、いつもはB寝台ソロ(個室)で、
陶器をひろげ仕事をするそうです。

さて、列車探検です。
洗面所やトイレの取っ手や鍵の工夫が興味をひきます。
洗面所の水道はセンサーが使われているので、
水を追いかけ、つかまえては
娘は笑い転げました。

足をふんばり、車両の間を歩きます。
移動旅館の部屋には
いろんな人たちが気ままにくつろいでいます。

在来線を走るので
夜明けに通過する駅のあかりや
瀬戸内海のけしきも堪能できます。

うつらうつらの一晩でしたが、
娘の笑顔をみて
元は取れた、と確信しました。

翌日、夫と息子も同じ「はやぶさ」でやって来ました。
息子は自分の旅の発見を自慢し、
いつもよりとってもおしゃべりでした。

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